越前ガニは、安土桃山時代から食べられていたと言われているカニです。
松葉ガニや加能ガニと並んで非常に人気が高いです。
ここでは、越前ガニの旬の時期・漁期・食べ方などについてご紹介します。
越前ガニとは
越前ガニとは、福井県で水揚げされるズワイガニの雄のことです。越前ガニというカニは存在しません。
あくまでズワイガニです。
全国各地にいるカニの中で、皇室に献上されている唯一の蟹です。
福井県は、全国で最初にタグ付けを行ったことで知られています。
他県のカニと区別するために、黄色いタグを付けるようになりました。
はじめはオスガニだけに付けていましたが、メスガニにも付けるようになりました。
不正使用できないように、タグは1度使うと再び使えないようになっています。
越前ガニは、甲羅に付着している黒いつぶつぶが多いほどおいしいとされています。
黒いつぶつぶはカニビルの卵です。
カニビルの卵がたくさん付いているほど、脱皮から月日が経っていると考えられます。
脱皮から時間が経っていないと身が詰まっていません。
身が詰まっていないとおいしくありません。
そのため、カニビルの卵が付いたものが高値で取り引きされています。
しかし、脱皮して間もないカニにもカニビルの卵が産みつけられることがあります。
カニビルの卵はよいカニの目安ぐらいと考えておいた方が無難です。
また、カニビルの卵は日本産や日本海産のカニの証拠であると言われることがあります。
ただ、ロシアなどから輸入したカニや太平洋側で獲れたカニにも付着していることがあります。
そのため、カニビルの卵があっても、必ずしも日本産や日本海産のカニとは言えません。
越前ガニの旬の時期は?漁期は?
越前ガニの旬は11~3月頃です。旬の終わりに近づくにつれて、身が詰まって甘味が増していきます。
ただし、脱皮して間もないカニも出始めます。
越前ガニの漁期は、旬とほぼ同じです。
例年、漁は11月6日の解禁日から翌年の3月20日頃まで行われます。
ズワイガニは水深200~400mといった深場にいます。
漁を行うためには、通常遠くまで船を走らせなければなりません。
しかし、越前ガニはと言えば、船を1~2時間走らせるだけで漁場に到着します。
越前ガニは、越前漁港や三国港で水揚げされます。
漁場となっている越前海岸は急に深くなるので、すぐ近くでカニを獲ることができるのです。
近くで獲れるということは、獲ったカニをすぐに港へ運ぶことができるということです。
生きたカニを購入することもでき、どこよりも新鮮なカニを食べることができます。
また、漁場の海水が栄養豊富なため、越前ガニは元気によく育ちます。
これらのことから、越前ガニはどこにも負けないおいしいカニと言われるようになりました。
越前ガニの食べ方
越前ガニの食べ方はいろいろあります。茹でガニがもっともおいしいと言われています。
シンプルな食べ方だけに、カニの味がもっともよくわかります。
カニの強い甘味を堪能できます。
カニ刺しもおすすめです。
越前ガニは生でも食べられます。
口の中でとろける甘さは最高の一言です。
他には、香ばしい香りが堪らない焼きガニや旨みがたっぷりの煮汁を楽しめるカニ鍋な
どもおいしいです。
おいしいカニなので、どのような料理にも合います。
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