ハモ(鱧)と言えば、湯引きのイメージが強いです。
それ以外は、あまり知られないという人も多いかもしれません。
ハモとはどのような魚なのでしょうか?
ここでは、ハモの旬の時期・保存方法・栄養・食べ方などについてご紹介します。
ハモとは!産卵の時期は?
ハモは、ウナギ目ハモ科に属する魚です。ハム(広島県)、ウニハモ(福井県)、カマスアナゴ(長崎県)と呼ぶ地域もあります。
近縁種のスズハモも、ハモとして流通しています。
ハモは、主に福島県~九州地方の太平洋側、瀬戸内海で分布しています。
沿岸の砂泥地で見られます。
日本海側にはほとんどいません。
1mほどのものが平均的なサイズです。
ただ、最大で2mを超える個体もいます。
体形は細長く、体色は茶褐色です。
鱗はありません。
ウナギ目の中では、ひれが発達しています。
また、口は大きくて鋭い歯を持っています。
ハモは、京都や大阪などの関西地方で珍重されています。
特に、京都の祇園祭ではハモ祭りと呼ばれるぐらいハモが食べられます。
韓国や中国から輸入されています。
ハモの産卵の時期は4~9月です。
地域によって異なりますが、最盛期は8月です。
何回かに分けて卵を産みます。
ハモの選び方
ハモは、透明感があって体表が黄金色に輝いているものがおすすめです。もちろん、皮に傷がないものがよいです。
頭が小さいものを選びます。
ハモの栄養
ハモには良質なタンパク質が豊富で、疲労の回復の働きがあります。DHAやEPAは、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす効果が期待できます。
カリウムは、高血圧の予防に役立ちます。
骨を一緒に食べるのでカルシウムがたくさん摂れます。
皮にはコラーゲンが含まれているので、アンチエイジングの働きがあります。
ハモの主な成分(100g当たり)
- たんぱく質 22.3g
- 脂質 5.3g
- カルシウム 79mg
- 鉄 0.2mg
- ビタミンB1 0.04mg
- ビタミンB2 0.18mg
- ビタミンC 1mg
ハモの旬の時期
ハモの旬は年に2回あります。初夏と晩秋です。
初夏は6~7月、晩秋は10~11月です。
旬が2回あるのは産卵の時期と関係があります。
産卵の最盛期は8月となっています。
産卵の時期とその直後は、体力を使い果たして痩せているのでおいしくありません。
逆に、産卵前の初夏は産卵に向けて栄養をたっぷりとり、晩秋は体力を回復するためにしっかりと栄養をとります。
そのため、どちらも脂がのっていておいしいです。
淡泊ですが、豊かな旨みと風味が楽しめます。
ハモの食べ方
ハモは小骨がたくさんあるため、骨切りという下処理をしなければなりません。骨切りとは、皮1枚を残してミリ単位で包丁を細かく入れることです。
もっともポピュラーな食べ方は湯引きです。
骨切りしたハモを熱湯にくぐらせて、氷水で締めます。
梅肉で食べるとおいしいです。
他には、しゃぶしゃぶやすき焼きも人気です。
天ぷらや吸い物も絶品です。
ハモの保存方法
ハモは冷凍保存することができます。ハモを丸ごと1匹保存する場合です。
水気を取ってラップで包みます。
それをビニール袋に入れて冷凍します。
1~2ヵ月は保存できます。
湯引きも冷凍保存できます。
湯引きをラップで包んで、ビニール袋に入れます。
それを冷凍します。
湯引きは加工されているものなので、なるべく早く食べた方がよいです。