落とし込み釣りは、大物狙いの釣り方として知られています。
青物やマダイなどいろいろな魚種が釣れます。
ここでは、落とし込み釣りの仕掛け(タックル)と釣り方のコツについてご紹介します。
落とし込み釣りとは
落とし込み釣りとは、上の層で小魚を釣って、そのまま下の層に仕掛けを落とし込み、それをエサとして大型魚を狙う釣りのことです。エサとなる小魚を釣るところから大型魚を釣り上げるまでをすべて同じタックルで行います。
そのため、非常に豪快で効率的な釣りと言えます。
太い喰わせサビキで、エサとなる小魚を釣るのが難しいです。
エサが釣れないようでは、大型魚が釣れることはありませんからね。
ちなみに、クロダイで有名な落とし込みとはまったく異なります。
落とし込み釣りで釣れる魚
落とし込み釣りで釣れる魚は種類が豊富です。もっとも人気が高いのは、ヒラマサやブリ、カンパチなどの青物です。
他には、マダイやヒラメ、カツオ、マグロ、根魚などが釣れます。
釣れる魚のサイズが大きいのも、この釣りの特徴です。
青物であれば、楽に10Kgを超えることがあります。
どのようなサイズのどのような魚が釣れるのかは、釣り上げるまでわかりません。
魚種やサイズは、釣りに行く場所や時期などによって異なります。
落とし込み釣りの時期
落とし込み釣りの時期についてご紹介します。一般的には、秋~冬に釣りに出る船が多いです。
特に、青物を狙うことが多いです。
青物釣りなら、9~1月がおすすめです。
ススム
時期は、釣りに行く場所やターゲットによって異なります。
8~5月まで釣りを楽しめる地域もあります。
8~5月まで釣りを楽しめる地域もあります。
落とし込み釣りのタックル
落とし込み釣りのタックルについてご紹介します。落とし込み釣りの仕掛けは、サビキ仕掛けを使います。
サビキ仕掛けと言っても、大型魚が掛かってもやり取りできる太いハリスのものです。
仕掛けは、次のとおりです。
ロッド
ロッドは、落とし込み専用のものを使います。硬さはMH、調子は6:4がおすすめです。
長さは2.4m前後が使いやすいです。
6:4または7:3調子のオモリ負荷50~80号の船竿でもOKです。
リール
リールは、電動リールがおすすめです。手返しが早くて、魚とのやり取りが楽です。
- ダイワ:500番
- シマノ:3000番
ライン
ラインは、PEの6号を巻いておきます。釣れる魚のサイズなどによっては、3~5号でもいけます。
リーダー(先糸)
リーダーは、ナイロンの16~20号を使います。仕掛けの太さによって変わります。
長さは、3mセットします。
リーダーは、ハリスを守るためにセットするのですが、なくても問題はありません。
仕掛け
仕掛けは、市販の落とし込み用のものを使います。ハリスは、8~20号までいろいろです。
釣りに行く場所やターゲットの大きさなどによって、まったく異なります。
青物狙いなら、10~16号がよく使われます。
船長に事前に確認しておきます。
太いハリスを使うと、大型魚とのやりとりは楽ですが、エサとなる小魚を喰わせることが難しくなります。
どちらを重視するのかなどで選ぶべき仕掛けが変わってきます。
アジやサバを狙う時は、フラッシャー付きの仕掛けがよいです。
ベイトの反応が濃い時は空針の仕掛けが有効となることがあります。
根掛かりやお祭りで仕掛けが切れてしまうことがあります。
念のため、仕掛けは6~10セットほど準備しておきます。
全長:3.85m
針:6本
針(号) | ハリス(号) | 幹糸(号) |
---|---|---|
7 | 10 | 10 |
8 | 12 | 12 |
8 | 14 | 14 |
9 | 14 | 14 |
9 | 16 | 16 |
10 | 18 | 18 |
10 | 20 | 20 |
オモリ
オモリは、60~100号を使います。普通は、重さを統一します。
重さ次第になりますが、フラッシング効果のあるオモリがおすすめです。
ベイトとなる小魚にアピールします。
40~80号まであります。
カラーは、フラッシュゴールド・アカキン・ブルーパール・ピンクグローがあります。
落とし込み釣りのエサ(ベイト)の種類と釣り分ける方法
落とし込み釣りでは、まずエサとなる小魚を釣ります。小魚は、魚皮やフラッシャーが付いた針を誘って喰わせるため、基本的にはエサを付けません。
船によっては、針にサバの切り身などを付けることがあります。
掛かった小魚が大型魚のエサとなります。
では、どのような小魚がエサとなるのでしょうか?
釣りに行く場所や時期によって変わりますが、次のような魚が多いです。
- イワシ(ウルメイワシ・カタクチイワシ)
- アジ(マアジ・マルアジ)
- サバ(マサバ・ゴマサバ)
実は、小魚を釣り分ける方法があります。
同じポイントにアジ・サバ・イワシがいる場合、それぞれは次のような異なる層で泳いでいます。
- マアジ・・・底付近
- マルアジ・サバ・・・中層
- イワシ・・・中層から底付近
あくまで目安です。
アジを狙う時は、仕掛けを少し速めに落とした方がよいです。
そのため、重めのオモリを使うようにします。
一方、イワシを狙う時は、ゆっくり落とした方がよいです。
サミングしながら落とすのも効果的です。
同じアジでも、マアジよりもマルアジの方がよく動くので、釣果がよくなることがあります。
マルアジがベイトとなる時期は期待できます。
エサとなる小魚が大きいほど、大きな魚が喰ってきます。
大型を狙いたいのなら、大きめのアジやサバをエサにするとよいです。
落とし込み釣りの釣り方
落とし込み釣りの釣り方についてご紹介します。基本的な釣り方は次のとおりです。
まず、小魚を釣ります。
船長から指示されたタイミングで、指示されたタナまで仕掛けを沈めます。
船長から合図があれば、すぐに仕掛けを投入できるように準備しておきます。
指示されたタナの少し上までは、ある程度速く沈めてもよいです。
指示されたタナが近づいてくれば、仕掛けをゆっくり沈めるようにします。
このようにすることで、小魚が喰いやすくなります。
コツコツという感触が伝わってくれば、小魚が針に掛かっています。
できるだけたくさんの小魚を針に掛けた方が、この後大型魚が喰ってくる確率が高くなります。
もし小魚が喰ってくれなければ、指示されたタナの上まで巻き上げて、再度仕掛けをゆっくり沈めていきます。
これを繰り返します。
仕掛けを同じタナで上下させて誘ってもよいです。
喰いが悪ければ、沈めるスピードをより遅くします。
針を小さくするのも効果的です。
小魚が掛かったら、いよいよ大型魚を釣ります。
船長から指示されたタナ(基本的には底)までゆっくり沈めていきます。
特に、イワシは乱暴に扱うと、針から外れてしまったり、弱ってしまったりするので注意が必要です。
ある程度釣ってみて当たりがなければ、新しいイワシに変えた方がよいです。
アジはあまり動かないことがあります。
その場合は、竿を軽くシャクッてやると泳ぎ出します。
サバはよく暴れるので、お祭りさせないようにしなければなりません。
あまりにも暴れるようなら、1度巻き上げて再度ゆっくり沈めるとよいです。
どの魚でも、しばらく釣ってみて当たりがなければ、元気な魚に交換するようにします。
弱っていると、喰いが悪くなります。
竿が大きく曲がって引き込まれれば当たりです。
これがよくある当たりです。
基本は向こう合わせでOKです。
掛らない時は聞き合わせします。
当たりがあっても、喰い込まない場合は、竿を下げて送り込むようにします。
他には、喰い上げの当たりもあります。
今まで曲がっていた穂先がまっすぐになります。
これは、魚が仕掛けを持ち上げてしまったことで起こります。
ブリに多い当たりです。
このような状態になれば、仕掛けの重さを感じるまでリールを巻き上げてから合わせます。
小魚をそのまま泳がせて当たりを待つだけですが、狙うタナには注意が必要です。
喰いが渋い時は、ずっと同じタナで釣るのではなく、タナを細かく変えて活性の高い魚を狙うようにします。
広く探っていくことが重要です。
針掛かりすれば、一気に10mほど巻き上げます。
底からできるだけ早く引き離します。
根に潜られたり、障害物でラインを切れてしまうためです。
底さえ切ってしまえば、少しドラグを緩めてやりとりしてもよいです。
ただ、お祭りするなど他の釣り人の迷惑となることがあるので注意が必要です。
船長が指示してくれると思うので、その指示に従って巻き上げるようにします。
青物は、取り込みの際に最後の抵抗をすることがあります。
取り込みが完了するまで、集中力を切らさないようにします。
ライトタックルで行うライト落とし込みも人気です!
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