マダイ釣りにはいろいろな釣り方があります。
最近はルアーでマダイが狙われるようになってきました。
しかし、エサで狙う釣りもまだまだ人気です。
ここでは、コマセ真鯛の仕掛けと釣り方・誘い方についてご紹介します。
目次
コマセ真鯛釣りとは
コマセとは、魚を集めるために撒くエサのことです。撒き餌と呼ばれることがあります。
マダイやアジなどを釣る時に、コマセカゴやロケットなどにオキアミなどを詰めて撒いて釣ります。
特に、コマセカゴを使ったマダイ釣りのことをコマセ真鯛と言います。
コマセダイと呼ぶこともあります。
呼び方が異なるだけで、仕掛けや釣り方などはコマセ真鯛とほとんど同じです。
関東では、コマセ真鯛釣りが盛んです。
関西の天秤フカセ釣りは、コマセ真鯛釣りに似ています。
基本的な仕掛けはほとんど同じです。
コマセカゴの代わりに、ロケットやカゴなどとオモリが使われます。
コマセ真鯛の仕掛け
コマセ真鯛の仕掛けについてご紹介します。仕掛けは、次のとおりです。
ロッド
コマセ真鯛で使うロッドは、ムーチング調子の船竿です。ムーチング調子とは5:5調子の柔らかいものです。
メリットは、マダイの引きをいなしてバラしを低減してくれることです。
もちろん、もう少し硬めのロッドでも構いません。
ロッドの長さは、2.4~3mほどが主流です。
3.6mや3.9mなどの長めのものでもOKです。
ある程度短めの方が使いやすいです。
オモリ負荷が、20~100号か30~100号がおすすめです。
少し硬めがよい人は40~120号がおすすめです。
リール
リールは、小型の電動リールを使います。ダイワなら200~300番、シマノなら600~2000番がおすすめです。
小~中型のベイトリールを使ってもよいです。
手巻きでは手返しが遅くなるかもしれません。
ライン
ラインは、PEの3~4号を使います。最近はPEを使うのが主流です。
ナイロンでも問題はありませんが、PEより太い分ラインがフケやすいです。
200~300mほど巻いておくと安心です。
天秤
天秤は、片天秤を使います。腕長は45~50cm前後を使うことが多いです。
クッションゴム
天秤の先にクッションゴムの1~2mm径をセットします。長さは0.5~1m前後のものです。
コマセカゴ
コマセカゴは、主にプラスチック製とステン缶があります。どちらでもよいです。
コマセカゴを選ぶ際には、重さと大きさに注意が必要です。
重さは80号が中心になります。
60~100号を使うことが多いです。
大きさは、FL~Lサイズを使います。
重さと大きさは統統一する釣り船が多いので、事前に確認しておきます。
ハリス
ハリスは、フロロカーボンの3~4号を8~15mが基本です。喰いが渋い時は、2~2.5号に細くします。
大型が多い時は、4~5号を使います。
特に、秋は大型の青物が回遊してくることが多いので注意が必要です。
長さについても、マダイの喰いや潮の流れなど状況によって使い分けます。
6~8m、12~15mなどを使うこともあります。
長すぎると、絡まってしまうリスクが高くなります。
船で決めているところもあるので、こちらについても確認しておくとよいです。
針から30cmほど上にガン玉を打ってもよいです。
サイズは2B~6Bです。
状況によって重さを変えます。
このようにすると、マダイの鼻先にエサを素早く落とし込むことができます。
ただし、フワフワと漂わせながら沈めた方がよいこともあります。
針
針は、マダイやイセアマなどの針8~10号を使います。ライン同様、狙うマダイの大きさや釣りに行く場所などによって変わります。
針の数は1~2本が基本です。
コマセ真鯛のテーパー式仕掛けとは?
コマセ真鯛のテーパー式仕掛けについてご紹介します。仕掛けは次のとおりです。
モトス(上のハリス):フロロカーボンの5~6号
(先の)ハリス:フロロカーボンの3~4号
モトス:ハリス=7:3~5:5です。
ハリスの長さについては把握しておくことが重要です。
※ロッドやリールなどはノーマル仕掛け(上)と同じです。
最近は、テーパー式の仕掛けを使う人が増えてきました。
テーパー式のメリットは何なのでしょうか?
サルカン(4~6番)がオモリのような役割を果たして、狙ったタナへ仕掛けを送り込むことができます。
ノーマル仕掛けでは、潮が速かったりすると思ったタナに仕掛けがいっていない場合があります。
テーパー式は、マダイの鼻先にエサを落とし込んで喰わせることができます。
マダイの喰いが渋い時に効果的です。
ノーマル仕掛けでガン玉を打ったのと同じです。
また、テーパー式は仕掛けが沈むのが速いので、何度も繰り返し誘うことができます。
ただし、ノーマルのように仕掛けをフワフワと漂わせながら沈めることはできません。
また、テーパー式はハリスの中間にサルカンを挟み、モトスとハリスの太さを変えます。
ヨレたり絡まったりして交換する際はハリスだけでよいので、非常にお財布に優しいです。
ノーマルのようにすべてを交換していたのでは高くついてしまいます。
コマセ真鯛のエサと付け方
コマセ真鯛のエサとしては、オキアミを使います。マダイ釣りでもっともよく使われるエサです。
刺し餌もコマセもオキアミだけを用意しておけばOKです。
刺し餌用に、別途オキアミを購入してもよいです。
コマセ用のオキアミが小さいと、刺し餌用のオキアミをなかなか見つけられません。
そのような時は、大きめのよく目立つオキアミを用意しておくとよいです。
ボイルなどもあります。
エサの付け方はについてです。
基本的には抱き合わせで付けます。
ただ、喰いが渋い時は1匹掛けの方がよいです。
コマセ真鯛の釣り方・誘い方
コマセ真鯛の基本的な釣り方・誘い方は、次のとおりです。船長が必ずタナを指示してきます。
まずは、指示されたタナ+ハリスの半分ぐらいの深さまで沈めます。
沈めば、竿を大きく煽ってコマセを出します。
その後、少し巻いて、また竿を大きく煽ります。
これを2~3回行い、仕掛けが指示ダナに来るようにします。
ここまでできれば、数分当たりを待ちます。
当たりがなければ、竿をできるだけ持ち上げ、そこでしばらく待ちます。
その後、ゆっくり竿を下げていきます。
穂先が海中に入るぐらいまで下げてもよいです。
元のタナに戻ったら、数分当たりを待つとよいです。
ここまでやっても当たりがなければ、仕掛けを回収します。
まだコマセが残っていると思えば、もう1度竿を大きく煽ってもよいです。
後は、これを繰り返します。
待つ目安としては、エサ取りが多い場合は3分、エサ取りが少ない場合は5~7分です。
それ以上は粘らない方がよいです。
何回もコマセを撒いて、マダイを寄せるような釣り方をします。
釣れない時はいろいろ工夫します。
1度に出すコマセの量を調整したり、コマセを出す回数を調整するのも効果的です。
エサ取りが多い時は、タナを上げるとよいです。
ただし、下げるのはNGです。
待つ時間を長くしたり、短くするのもよいです。
一見単純な釣りですが、奥が深いです。
当たりは穂先が曲がり込むことが多いです。
小さな当たりで見逃してしまったということはありません。
大型になると、一気に穂先が持ち込まれます。
コマセ真鯛でドラグの調整は必須
突然、大型マダイが喰ってくることがあります。太いラインと仕掛けを使っていれば、まだ何とかなります。
しかし、コマセ真鯛は基本的に細いラインと仕掛けで釣ります。
これではひとたまりもありません。
しかし、ドラグを調整しておけば、ラインが出ていくのでラインや仕掛けが切られません。
そのため、ドラグの調整は必須です。
事前に手で強く引っ張ってラインが出るくらいにしておきます。
竿も柔らかいので、無理をしなければ釣り上げることができます。
コマセ真鯛で喰わない場合の対策は?
手返しを早くします。アタリがなければ、どれくらい待てばよいのでしょうか?
目安は7分です。
それでエサが取られていれば、5分にします。
それでもなければ3分にします。
このように、待つ時間を調整します。
もっともいけないのは、エサが取られているのに、ずっと待ち続けることです。
エサがなければ、魚が喰ってくるはずがないためです。
また、喰いが渋い時は、エサをゆっくり落とし込みます。
指示ダナの2~3m上からゆっくり0.5m沈めて止めます。
アタリがなければ、再度0.5m沈めて止めます。
これを繰り返します。
みんなに当たりがなければマダイがいない可能性があります。
しかし、周りの人は釣れているのに自分だけ当たりがないということもあります。
このような場合には、マダイのいるタナにエサがいっていない可能性が高いです。
次のような理由が考えられます。
- 底潮が速くて仕掛けが浮き上がってしまっている場合
- 活性が低くて思いのほかマダイが浮いてこない場合
では、どうすればよいのでしょうか?
ハリスの真ん中にガン玉(2Bなど)を打って、針の位置を下げるとよいです。
また、針のチモトに1~2cmのフロートパイプを付けるとよいです。
フロートパイプ(オレンジ)を付けることで、浮遊感が増してアピール力アップになります。
コマセ真鯛でエサ取りが多い場合の対策は?
エサ取りが多いと、仕掛けをタナに持っていくとすぐに取られてしまいます。正直、これではマダイが来る前にすべてエサが取られてしまいます。
エサ取り対策としては、コマセをできる限り出さないようにすることです。
普通、指示ダナの少し下でコマセを出して、最終的には指示ダナに持っていきます。
コマセを出せば、エサ取りがたくさんやって来ます。
そこに刺し餌があれば、一瞬でやられてしまいます。
そこで、コマセを出さずに、指示ダナに仕掛けを持っていきます。
これなら、エサ取りも集まってきませんので、刺し餌は取られません。
それでも、コマセは船の揺れなどで少しずつは出ていきます。
もう1つは、指示ダナの少し下で一気にコマセを出してしまいます。
この後、普通なら指示ダナまで巻き上げて止めますが、そこからさらに2~3m巻き上げます。
エサ取りは、コマセの塊を追いかけていきます。
しばらくしたら、仕掛けを指示ダナまで沈めてアタリを待ちます。
このようにすることで、エサ取りが刺し餌のところまで来ないのです。
そのまま待っていれば浮いてきたマダイが喰います。
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